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キャリアグレード Linux 用語集

CGL テクニカルボード[CGL Technical Board]

キャリアグレードワーキンググループの技術的な意思決定を行う組織。

CGL-WG アーキテクチャ(Arch.)サブグループ[CGL-WG Architecture Subgroup]

設立目的は、キャリアグレード Linux プラットフォーム全体のアーキテクチャと設計されたコンポーネント間で必要とされるインターフェースの設計を行うことを目的としたキャリアグレード Linux ワーキンググループのワーキングサブグループ。

CGL-WG 検証(Valid.)サブグループ[CGL-WG Validation Subgroup]

検証のフレームワークを定義し、CGL 実装が定義された要件に合致するのを保証するためにキャリアグレード Linux の検証テストスイートの開発を主導することを目的としたキャリアグレード Linux ワーキンググループのワーキングサブグループ。

CGL-WG コンセプト検証(PoC)サブグループ[CGL-WG Proof of Concept Subgroup]

キャリアグレード Linux の拡張機能を、CGL-WG アーキテクチャと要求仕様で定義したように実装してレファレンス用に提示し、Linux OS へのキャリアグレード Linux 拡張機能の統合を推進することを目的としたキャリアグレード Linux ワーキンググループのワーキングサブグループ。

CGL-WG 特定要件(Reqs.)サブグループ[CGL-WG Requirements Subgroup]

キャリアグレード実装とアプリケーションに役立つような Linux OS の拡張機能につながるテクニカル要件を定義することを目的としたキャリアグレード Linux ワーキンググループのワーキングサブグループ。

Internet Protocol Security(IPSec)

IPSec(Internet Protocol Security)とは、IETF(Internet Engineering Task Force)によって開発された、IPv6 レイヤでパケットのセキュアな交換をサポートする一連のプロトコルのこと。

IP バージョン 6(IPv6)[Internet Protocol Version 6]

IPv6(IP バージョン 6)は、「IPng」(IP Next Generation)とも呼ばれる、インターネットプロトコル(IP)の最新バージョン。現行の IP バージョン 4 を発展的に改善したもので、IETF(Internet Engineering Task Force)が作成した一連の仕様から構成される。

Linux カーネル[Linux kernel]

リソース割り当て、下位レベルのハードウェアインターフェース、セキュリティ、簡単な通信、基本的なファイルシステム管理を司る Linux の中核部分。

Linux OS

コンピュータシステムを機能させるソフトウェア一式を備えた Linux カーネルとその関連パッケージ。

Linux スタンダードベース(Linux Standard Base:LSB)

FSG(Free Standards Group:フリー・スタンダーズ・グループ)によって創設された Linux スタンダードベースは、一連の標準の開発と促進を行い、Linux ディストリビューション間の互換性を高め、準拠しているどの Linux システム上でもソフトウェアアプリケーションが実行できるようにすることを目標にしている。

Mobile IPv6(MIPv6)

モバイルノードが、インターネットへの現在の接続ポイントとは関係なく、それ自体のホームアドレスによって常に識別される IPv6 標準のバージョンの 1 つ。

Service Availability(tm)Forum(SA Forum)

高可用性に基づき、高信頼性、修理性、および冗長性によって実現されるサービスの継続性に対するユーザ要件を満たすために、オープンスタンダードインターフェース仕様を策定し促進する組織。

アプリケーション・バイナリ・インターフェース(ABI)[Application Binary Interface]

サービスのバイナリ呼出し規約とデータ構造インターフェースを定義するプロトコル。コンパイルされた 1 つ以上のアプリケーションやライブラリのやりとりを可能にする。

アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)[Application Programming Interface]

特定の環境で機能するソフトウェア・アプリケーションを作成するための一連のルーチンとデータ構造。これらのアプリケーションは、サポートするシステムサービスにアクセスするために、これらのルーチンを参照することができる。

イベント[event]

通常は、機能、操作やタスクのパフォーマンスに重要なできごと。

イベントログ[event log]

システムが稼動し、要求を処理している間に発生したシステムイベントについて、その発生の通知を記録しているシステムデータの永続的なリポジトリのこと。

オープン・ソース・デベロップメント・ラボ(OSDL)[Open Source Development Lab]

ベンダーから中立した立場で、Linux と Linux ベースのアプリケーションをデータセンターとキャリアクラス向けに展開できるようにすることを目的に設立された組織。

カーネルモード[kernel mode]

カーネルが実行される、オペレーティングシステムの特権モード。このモードのとき、カーネルにはコンピュータへの完全なアクセス権がある。

可用性[availability]

システムが稼働状態を維持し、サービスの要求に対応できる確率あるいは能力を示す用語。可用性では、システムやシステム機能の稼働時間と、修理またはメンテナンスに必要とされる時間が考慮される。通常は、システムが稼働している時間をパーセンテージで表す(例えば、99.999%、99.9999% で、それぞれ年間で 5 分間、30 秒という停止時間を示す)。

キャリアグレード[carrier-grade]

最近の通信ネットワーク要素の要件を満たす可用性とタイムリー性を備えるように設計されたシステムを意味する用語。

キャリアグレード Linux 拡張機能[Carrier Grade Linux Enhancements]

OSDL キャリアグレード Linux ワーキンググループによって作成された仕様に合致する Linux カーネルのパッチおよびソフトウェアパッケージのセット。

キャリアグレード Linux ワーキンググループ[Carrier Grade Linux Working Group]

オープンに登録されたオープンソース・ソフトウェア開発者と機器サプライヤから構成されている活動組織で、設立の目的は、さまざまな要求事項の収集、ロードマップの策定、仕様のリリース、アーキテクチャの定義、オープンソースプロジェクトの支援など、真のキャリアグレード Linux の構築に必要な活動を行うことである。

強化ドライバ[hardened driver]

ハードウェアが誤動作したときに、システムの連続稼働をサポートするために機能拡張されたデバイスドライバ。強化ドライバは、ハードウェアの機能を利用しているアプリケーションが利用可能であるように、ハードウェアの障害を検出してレポートする機能も備える必要がある。

クラスタ[cluster]

クラスタとは、スケーラビリティ、負荷分散、タスクの分配の目的でサービスをしたり、アプリケーションを実行するために、相互に接続され、単一のコンピュータとして機能する別々のコンピュータが 1 つのグループを構成したもの。

ゲートウェイ[gateway]

異なるプロトコル技術を用いて、ネイティブ通信メディア時分割多重ネットワークから IP パケットへの変換のような必要とされるプロトコル変換を行っている他のネットワークと接続するために装備されるネットワークノード。

検証[validation]

ソフトウェアコンポーネントが特定の要件に適合していることを保証するために評価に用いられるプロセス。

コンプライアンス[compliance]

ソフトウェアやハードウェアのコンポーネントが、所定の標準要件を満たすこと 。

シグナリングサーバ[signaling server]

シグナリングサーバは、他のユーザエージェントへの接続を希望するユーザエージェントのリクエストを受けて、これらのリクエストのルーティングを処理しながら、ネットワーク上でルーティング処理と呼状態の保持を実行する。

修理性[repairability]

障害が発生したシステムが、特定の修理時間内に稼働できる状態に復元する確率 。

冗長性[redundancy]

複製されたコンポーネントの障害発生時に、稼働しているシステムには障害が発生しないようにするためのハードウェアやデータパスを二重化。

信頼性[reliability]

システムやシステムの能力が、特定の期間、与えられた条件下で障害が発生することなく継続的に機能する確率。

スケーラビリティ[scalability]

ハードウェア環境の規模拡大(例えば、プロセッサ数、ダイナミックメモリの容量、ストレージの容量の増加)に応じて、パフォーマンスを比例的に増大させて実行するソフトウェアパッケージの能力。また、負荷の増大やアプリケーションの複雑化(例えば、スレッド数、プロセス数、接続数の増加など)に応じて、システムリソースを効率的に管理するオペレーティングシステムの能力。

セキュリティ[security]

セキュリティ・ストラテジーは、情報やシステムに対する権限のないアクセス、ないしは権限のない支配を防止することを目的にしている。

ソフトリアルタイム[soft real time]

ソフトリアルタイム・コンピュータシステムとは、システムコンポーネントによって特定の応答時間の提供が試みられるものの、かならずしもすべての状況での提供が保証されないシステムのことをいう。

ノード[node]

単一のユニット/ボードで構成され、複数の CPU を備えることがある。

ハートビート[heartbeat]

あるコンポーネントが、他のコンポーネントが機能しているかどうかを確認できるメカニズムのこと。

ハードリアルタイム[hard real time]

ハードリアルタイム・コンピュータ・システムとは、システムコンポーネントが特定の応答時間を保証できるコンピュータシステムのことをいう。

パフォーマンス[performance]

タスク実行時のシステムの効率性を示すために用いられる用語。パフォーマンスの指標としては、オペレーションのトータルスループットのほかに、メモリやディスクスペースの効率性などがある。これらの指標の組み合せによって、所定の時間に達成できる作業の総数が決まる。

フェールオーバ[failover]

プライマリのシステムが障害や予定停止時間のために、システムが使用できなくなった場合に、システムコンポーネントの機能がスタンバイコンポーネントによって肩代わりされる場合の運用モード。

複製システム[replicated system]

フォールトトレランス、パフォーマンス、サービスの容易さを目的に、基本システムと同一に設定されたシステム。

プラットフォーム[platform]

キャリアグレード Linux オペレーティングシステムをサポートする基礎的なハードウェア、ファームウェア、および最低限必要な装置一式(ならびにそのインターフェース)。

保守性[serviceability]

システムを保守し更新する能力を示すために用いられる用語。保守性にかかわる課題は、多くの場合、メンテナンス作業の容易さ、あるいはシステム障害を切り分けて修理できるまでの速さによって測られる。

マネジメントサーバ[management server]

マネジメントサーバは、ホーム・ロケーション・レジスタやビジタ・ロケーション・レジスタ(無線ネットワークの場合)、顧客情報(許可されているもの)などのサービスを提供する。

ミドルウェア[middleware]

ミドルウェアとは、2 つの異なった、通常は既存のプログラム間のインターフェースを提供するソフトウェアを意味する一般的な用語。

ユーザモード[user mode]

アプリケーションが実行される、オペレーティングシステムの非特権モード。

要求[request]

送信エンティティに代わりある動作を実行させることを求めるサービスないしはその他のエンティティに送信されるメッセージまたはその他のデータ項目。

ライブ・ソフトウェア・アップグレード[live software upgrade]

システムが稼動し、要求を処理している際に行われるソフトウェア・パッケージのアップグレード。

例外リスト[exception list]

標準と実装の間の相違点。

略語

CGL: Carrier Grade LInux(キャリアグレード Linux)
CGL-WG: Carrier Grade Linux Working Group(キャリアグレード Linux ワーキンググループ)
DPM: Defects per Million(百万あたりの欠陥数)
FHS: Filesystem Hierarchy Standard
FSG: Free Standards Group(フリー・スタンダーズ・グループ)
IEEE: Institute for Electrical and Electronic Engineers(米国電気電子学会)
IETF: Internet Engineering Task Force
LKCD: Linux Kernel Crash Dump(Linux カーネルクラッシュダンプ)
LSB: Linux Standard Base(Linux スタンダードベース)
MIB: Management Information Base(管理情報ベース)
MIPL: Mobile IPv6 for Linux
NGPT: Next Generation Posix Threads(次世代 POSIX スレッド)
OSDL: Open Source Development Lab(オープン・ソース・デベロップメント・ラボ)
PICMG: PCI Industrial Computer Manufactures Group
POSIX: Portable Operating System Interface
RAID: Redundant Arrays of Independent Disk
RFC: Request for Comments
SCTP: Stream Control Transmission Protocol
SMP: symmetric multi-processor(対称型マルチプロセッサ)
SNMP: Simple Network Management Protocol
USB: Universal Serial Bus

 

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