OSDL ニュースレター - 2002 年 1/2 月 |
 |
 |
 |
OSDL ニュースレター最新号へようこそ。前回のニュースレター以後、多くの出来 事がありました。とりわけ、1 月の最終週には、OSDL は、ニューヨークでの Linux World and Expo に出展しました。
お読みください。
目次
- エンタープライズ・アチーブメント・プライズ、Andrew James Tridgell に授与
- OSDL、Carrier-Grade Linux ワーキンググループを創設
- Data Center Linux メーリングリスト
- LinuxWorld Conference and Exposition、ニューヨークにて開催
- OSDL ジャパン ラボ開設
- OSDL ジャパン ウェブサイト開設
- STP 1.1 リリース
- OSDL 求人募集(米国)
1. エンタープライズ・アチーブメント・プライズ、Andrew James Tridgell に授与
データセンタないしはキャリアグレードの性能を備えた Linux に顕著な貢献を行 った個人またはグループに贈られる賞金 25,000 ドルの OSDL エンタープライズ・ア チーブメント・アワードは、Andrew James Tridgell に授与されました。
この賞は、2002 年 1 月 30 日、ニューヨークの LinuxWorld Expo の会場で、 1000 名を超える Linux の熱心な支持者や IT プロフェッショナルの前で発表されま した。Tridgell は、UNIX や UNIX ライクなシステムのために広く実装されている SMB ファイル・プリントサーバ Samba に対する貢献が評価されたものです。 Tridgell は、デスクトップシステム上でファイルサーバが自分自身必要であったため、 Samba に時間を割くようになりました。現在では、このオープンソースプロジェ クトは世界中のあらゆる規模のサーバに採り入れられ、何百人もの開発者が、仕事 としてないしはボランティアとして、活動をしています。
Andrew に代わり、Samba プロジェクトの Jeremy Allison と Jerry Carter が賞を受け取り、Andrew の受賞スピーチを読み上げました。Andrew は、「長年連れ添った妻」に感謝の意を表し、Samba の開発中、彼女の論文が、CVS 上の最新テストバージョンに直かに保管されていたと説明しました。「さまざまな面に渡り、影ながら支えてくれただけでなく、コードに対しても驚くべき信頼を示してくれました。」と、Tridgell は語りました。
「これは、開発者がどのようにして自分の時間に何かを始め、すべての人にとって コンピュータが使い勝手の良いものになって行くという良い見本です。」と、OSDL ラボディレクタの Tim Witham が述べています。「Samba は、世界 中で使われており、Linux をデータセンタやキャリアグレードのシステムに統合する ための重要なツールです。エンタープライズや通信分野で活用できるようオープンソースプログラムを強化し続ける開発者にとって、このアワードが励みになればと思います。」
次回の OSDL エンタープライズ・アチーブメント・アワードは、8 月に LinuxWorld San Francisco にて授与される予定です。このアワードへのノミネートは、2002 年 初夏に、OSDL のウェブサイト www.osdl.org で開始の予定です。
2. OSDL、Carrier-Grade Linux ワーキンググループを創設
OSDL は、2002 年 1 月 30 日、ニューヨークで開催された LinuxWorld Expo にて Carrier-Grade Linux ワーキンググループの創設を表明しました。 このワーキンググループは、キャリアグレードの Linux プラットフォームに必要な 特定要件を確認し、強固なアーキテクチャを定義づけることに特化し、 通信マーケット分野において Linux の利用を可能にするための主要なロードマップを作定する予定です。 また、Linux 上で商用のオープンスタンダード・コンポーネントが、このプラット フォームに必要な機能性を実装することを奨励します。 Carrier-Grade Linux ワーキンググループに参加するのは、Alcatel、Cisco、 Hewlett-Packard Company、IBM、Intel、MontaVista Software、Nokia、Red Hat、 SuSE の各社です。
キャリアグレード向けのロードマップに特有のテクノロジーやプロセスに特化した 技術的なサブグループに加わることにより、この作業に参加することができます。 現在のところ、特定要件、アーキテクチャ、コンセプト検証ならびに認証に関する サブグループが組織されています。
Carrier Grade Linux メーリングリストを購読することにより、進捗状況を 知ることができます。
メーリングリストには、こちらから参加してください。
http://www.osdl.org/mailman/listinfo/cgl_info
3. Data Center Linux Initiative ならびにメーリングリスト
米国 OSDL は、Linux World の会期中に、Data Center Linux メーリングリストも開始しました。 このメーリングリストは、OSDL の Data Center Linux の推進活動に関する情報を提供するものです。 Data Center Linux の推進活動は、とりわけ可用性、拡張性、信頼性といった Linux のデータセンタでの可能性 を強化することに関心を持ったアイデアやリソースを取りまとめて行きます。
Tim Witham が、Linux World で行った「エンタープライズ向け Linux(Linux for the Enterprise)」のプレゼンテーションは、この推進活動が取り組んでいる問題を概説しています。
このプレゼンテーションは、 http://www.osdl.org/presentations/ で、ご覧になれます。
OSDL では、この推進活動に対するコミュニティや産業界の幅広い協力をお願いすると共に、Linux をデータセンタへ普及させることに関心のある方々の参加を希望しています。
メーリングリストには、こちらから参加してください。
http://www.osdl.org/mailman/listinfo/dcl_info
4. LinuxWorld Conference and Exposition、ニューヨークにて開催
米国 OSDL は、いくつかのセッションに参加し、.org パビリオンにブースを出 展しました。OSDL ラボディレクタの Tim Witham は、「A Taste of Linux」セッシ ョンにおいて、エンタープライズ向け Linux に関するプレゼンテーションを行いま した。また、Tim は、Eric Raymond や Slashdot で CmdrTaco で知られる Rob Malda と共に、Golden Penguin Bowl の審査にも参加しました。
500 名を超える聴衆を前に、業界標準の重要性を議論するオープンソースの著名 人とのパネルディスカッションにも参加しました。
OSDL のブースでは、新たに設置された Carrier Grade と Data Center のワー キンググループについての告知があり、来場者は、その場で OSDL アソシエイトに加入することができました。Scalable Test Platform (STP) のデモや OSDL の今後のプロジェクトについてのディスカッションもありました。
5. OSDL ジャパン ラボ開設
横浜に設立された OSDL ラボは、1 月の第 4 週にオープニングを記念して、 OSDL と日本の Linux コミュニティによる一連のテクニカル・セミナーを開催し、 続いて正式なオープンを記念した祝賀会が催されました。
セミナーは、日本 Linux 協会(JLA)と OSDL ジャパンの共催により、クラスタリング、メモリ管理や OSDL の Scalable Test Platform (STP) に関するプレゼンテーションが行われ、Linux コミュニティより約 100 名が出席しました。
引き続いて行われたオープニング・セレモニーでは、OSDL のスポンサー、横浜市関係者、学界ならびに日本の Linux コミュニティの方々よりスピーチを頂き、全体で 150 名以上の方々が出席しました。
インテル株式会社社長 John Antone 氏が乾杯の音頭を取り、NEC の片山氏、東京大学の石川氏、 東海大学の清水氏、日本 Linux 協会の鵜飼氏、 横浜市役所の前田氏、Samba の開発コミュニティを代表して太田氏のスピーチが 行われ、OSDL の成功に向けた賛辞を頂きました。
OSDL ジャパン ラボディレクタの高澤真治は、次のように語っています。 「OSDL ジャパンは、日本ならびにアジアにおけるエンタープライズ Linux の実現を お手伝いしたいと思っています。今回のラボの開設、そしてこれから OSDL が日本やアジアのオープンソースコミュニティに対して持つ意義について嬉しく思います。」
6. OSDL ジャパン ウェブサイト開設
OSDL ジャパンは、ラボのオープンに合わせ、ウェブサイト osdl.jp を開設しました。 OSDL ジャパンでは、ラボの活動やイベントの開催予定に関する情報をこのサイトに掲載する予定です。世界中のアソシエイトの方々も、日本やアジアで OSDL が何を行っているかを知るために、このサイトを訪れてみてください。
7. STP 1.1 リリース
OSDL の STP 開発チームは、STP の改良を続けています。STP 1.1 では、memtest、 bash-memory、Bonnie++、Linux Test Projects STP クイックヒットテストの 4 種類の テストスイートが新たに加わりました。また、このリリースでは、報告のあったバグを修正し、バグレポートシステムの信頼性と可用性を向上させています。
8. OSDL 求人募集(米国)
OSDL では、経験豊富なカーネル開発やシステム運用エンジニアを募集しています。
|