Scalable Test Platform ユーザガイド |
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Scalable Test Platform によって、開発者は、特定の Linux カーネルに対してパッケージ化された多数のテストをリクエストできます。開発者は、Patch Lifecycle Manager(PLM)にパッチをアップロードし、その他のカーネルとの比較のためのテストをリクエストできます。STP フレームワークは、結果の再現性と、後の結果分析に役立つ環境ドキュメンテーションを目指しています。
開発者用に多数のテストを利用可能にするという目的に向かって OSDL は大きく前進しています。新規テストのご提案と STP フレームワークへのテストの移植にぜひご協力ください。
STP システムに関するご質問は までお寄せください。
OSDL は、STP などのサービスをコミュニティに提供するための非営利団体であり、このシステムの使用に関して使用料は発生しません。
STP ユーザとしてサインアップすると、ログインが許可され、ユーザページの右上隅の「New_Test」リンクから新規テストを提出できます。定義済みの選択肢からコンピュータハードウェアのタイプを選択したり、テストの動作方法を制御するいくつかのオプションを選択できます。テストが簡単に再現可能であり、他の人が実行したテストと自身のテストを同じ条件で容易に比較できることが重要なので、オプションの数は絞っています。テストランが完了したら、結果は電子メールで送信されますが、ウェブサイト上でも閲覧でき、他の人が実行したその他のテスト結果との比較グラフを作成できます。
STP へのサインアップは、アソシエートのサインアップとは別になっています。サインアップフォームは STP メインページにあります。ランダムに生成されたパスワードが電子メールアドレスに送信されます(パスワードはログイン後に変更できます)。
ユーザページは、テストシステムへの「ポータル」です。STP メインページ上の「ユーザページ」をクリックすると、STP 用のユーザ名およびパスワードの入力を求められます。ログインに成功すると、テスト関連コマンドやウィジェットがまとめられたページが表示されます。
ユーザ情報を参照するには、右上隅にある「User Info」リンクをクリックします。このプライベートページを使用して、OSDL の管理者がデータベースに保存している情報を参照できます。他の人はあなたのユーザ情報を閲覧できません。ページの右側には、この情報の編集とパスワードの変更のためのリンクがあります。ランダムに生成されたパスワードを使用したくない場合、このリンクを使用して別のパスワードに変更してください。
標準カーネルに対してテストを実行することもできますが、それだけでは有効な活用とはいえません。STP を最大限に利用できるのは、自分の修正コード(自作のカーネルパッチ)をテストする場合です。 現在 OSDL では、Patch Lifecycle Manager(PLM)を介してカーネルパッチを管理しています。パッチ提出の詳細な手順については、ここを参照してください。PLM の簡単なウェブフォームから、パッチのアップロードと適用カーネルの指定を行えます。登録パッチ数は随時増加していきます。
「userpage」に戻り、「new_test」リンクをクリックします。テストリクエストフォームの 1 ページ目に進みます。テストランのすべてのリクエストは、このフォームを使用して提出する必要があります。
このページの各フィールドの説明を次に示します。
- Test Name
- 実行するテストを選択します。今のところテストの数は限られていますが、コミュニティが使用するテストを提供していただける方のご参加をお待ちしています。テストに関する情報は「Details...」リンクを参照してください。
- Optional Script Parameters
- 一部のテスト(現在は pgmeter と iozone)では入力パラメータを使用します。使用可能なパラメータについては「More info...」リンクを参照してください。
- Priority
- 複数のテストをリクエストする場合、一部のテストをその他のテストよりも高い優先順位に指定できます。この優先順位を考慮して実行リクエストの順位が決定されます。
- Auto Publish
- Auto Publish を選択すると、ニュース項目が生成され、テスト結果に関する簡単な記事とともに STP メインページに表示されます。(現在のところ、この機能は有効になっていないため、このチェックボックスを選択しても特に何も行なわれません。)
- Project
- オプションとして、プロジェクトに携わりそのプロジェクトの一環としてテストを行っている場合はここで指定してください。これにより、テストリクエストがプロジェクトのページに表示され、結果がそこに関連付けられます。(現在のところ、表示用のリンクをセットアップしていませんが、現在でもプロジェクトを明記でき、リンクの準備ができ次第そこに結果が表示されます。)
「Next to Machine Info...」ボタンをクリックすると、2 ページ目に進みます。1 ページ目のテスト選択に基づいて、そのタイプのテストを実行できる使用可能なマシンタイプのリストが生成され、表に示されます。この表は次のフィールドから構成されます。
- Choice
- 選択項目 - 1 つだけ選択します。いくつかの異なる種類のマシンに対してテストする場合、マシンごとにテストリクエストを提出してください。
- CPU
- マシンのプロセッサの数とタイプの説明。
- RAM
- マシンのメモリのサイズ。
- Storage
- マシンのハードディスク容量。
- Spindles
- マシンのディスクスピンドルの台数。
- Eth100
- Eth100 デバイスのタイプと台数。
- Eth1000
- Eth1000 デバイスのタイプと台数。
表の下に、テストランのカスタマイズに使用するその他のマシン関連パラメータがいくつかあります。
- Distro
- Linux オペレーティングシステムの複数(現在は 1 つ)のバージョンから 1 つ選択します。各種オプションの詳細については、「Details...」をクリックしてください。
- Lilo String
- これはカスタム機能であり、特定のアーキテクチャ上のメモリや CPU を制限する場合にのみ使用してください。このフィールドのテキストは、lilo.conf 内の append= 行に代入されます。文字列を引用符で囲まないでください。dbt1-1tier テストはプロファイリングをサポートしています。最適な結果を得るには「profile=2」を使用します。
- PLM Patch #
- カーネルの PLM パッチ番号を入力します。「Search for PLM Patch ID....」リンクを使用して特定のカーネルを検索できます。存在しないパッチを入力すると、エラーが返ります。
このフォームを入力し終えてテストリクエストを提出すると、ユーザページに戻ります。テストリクエストがキューに入っているのがわかります。ここで、その他のテストリクエストを提出するか、または「refresh」をクリックしてテストの進行状況を表示します。
順番が来ると、STP プロセスはハードドライブを完全に消去し、選択したディストリビューションのオペレーティングシステムを再インストールしてリブートします。そして実行するテストをインストールし、いずれかのカスタマイズ(パッチ、init など)を適用して、テストを開始します。テストが完了すると電子メールが送信されます(結果と発生したすべてのエラーが通知されます)。
STP システムの開発にご協力いただける方、または STP フレームワークへのテストの移植を希望される方は、次のリンクから SourceForge の STP プロジェクトにご参加ください。http://sourceforge.net/projects/stp
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